ゴー宣DOJO

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小林よしのり
2024.5.29 10:14日々の出来事

思想は現代のパラダイムの大転換を起こす危険な言説である

思想は遊びではない。
ましてや現在の権力が作り出した価値観に積極的に乗っかって、
推進するような愚劣な行為ではない。

戦後日本の価値観のパラダイムを劇的に変換させる可能性と
挑戦を秘めた提言が、『ゴー宣』の思想である。
それは戦後の知識人層とは真っ向から対立するし、一般大衆
からも孤立し、ときには嫉妬や憎悪で、命を狙われる可能性
もある。

『おぼっちゃまくん』のファンならただ楽しむだけでいいの
だが、『ゴー宣』のファンは価値観に揺さぶりをかけられる
から、タフネスじゃないとついてこれない。

「公より私」「お仲間主義」を公言する者は、わしの思想と
真逆だから、アンチに呑み込まれてしまうのは当然だ。

今まで勝手に飛び出した彼を、「ゴー宣道場」に復帰させる
ために、周囲にえこひいきと言われても、情をかけ続けた。
大阪に行けば、必ず彼にご馳走し、酒を飲んで語らった。
去年は大きなイベントにも、主役で出した。
その間、総合Pに、その情は本気で先生を支える門下生たち
に注ぐべきだと、ずっと文句を言われながら、えこひいき
してきた。

今年には「ゴー宣ジャーナリスト」に連載して、自分の
考えを書いてくれ。自分のサイトの宣伝をしてくれてもいい
とまで言ったのだが、あっさり断られた。
結局、『ゴー宣』ファンを利用して、自分の小王国を作る
ことが目的だったのだ。

だが、そろそろわしの「情の貯蓄」が底をついた。
わしにはもうパラダイムシフトを起こすだけの時間が
ない。敗北が見えてきた。
これからは本気でわしを支えてくれる門下生・サポーター
と共に全力を尽くしたいと思う。

思想なき人の信者になるか?
わしの思想の応援者になるか?
自由に選択すればいい。
わしの思想の妨げになるものは切るしかない。

近々、強力な理論家の一人であるケロ坊が、わしへのインタ
ビューを柱にした連載を「ゴー宣ジャーナリズム」で始める。
わしの心情や「ゴー宣DOJO」の内情が明かされるだろう。
ひょっとしたらこれがわしの遺書になるかもしれない。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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